皆さんは通勤で渋滞している時に、教習所での「一本橋教習」を思い出しませんか?
上手な人と苦手な人で差が出る教習科目だと思いますが、この一本橋が難なく出来るようになれば、渋滞中のあのイライラが減ります。
そのコツは「真ん中にそして少し高いところに頭の位置を意識する」ということです。
バイクで前走車との車間を保ちながら低速でついて行く、そのような場面を想定した際のバランスを保つ具体的な方法を説明しています。
ふらつき改善法を考える
意識すべきこと
重い頭が、からだ全体の重心から離れれば離れるほどバランスを崩しやすくなります。逆に、頭を重心に近いところにまとめればまとめるほどバランスを取りやすくなります。からだ全体の重心は、大雑把に背骨の真上と意識しましょう。分かりやすいのは「きをつけ!」の号令でピシッとまっすぐ立った時の状態です。
きをつけ姿勢のポイントは、
・重心に近いところに体の各部を近づけている
・ 頭の位置をなるべく高い所へ持っていくように意識している
・両腕を体の重心方向へ寄せている
・頭の位置が背骨の真上にきている
それぞれのポイントを、バイクの運転に置き換えて意識することで安定感が増します。
きをつけ姿勢をヒントにバイク運転時のふらつき対策を考えてみましょう。
きをつけ姿勢をヒントにする
きをつけ姿勢を低速でのバイクの運転姿勢に置き換えてみると、低速でのバイク運転時に安定させるコツ
・姿勢を起こして、背筋を緊張させない程度に伸ばす。
・頭の位置を少し高めに置くように意識する。
・脚(例:ふともも、靴の内側)のどこかで車体を挟む。
・頭の位置は前でも後でもなく背骨の上に意識する。
これだけを意識することで、低速時の安定感を得られます。
もし、上手くいかないと感じた方は次の点を確認してみて下さい。
注意点
・一番大事なことは、頭の位置を意識すること。
・どこかに力を入れて姿勢を作ろうとしない。
・脚で車体挟む際も、バランスを保つ程度の力加減で行う。
・腕の力は抜いて、とっさの際に反応できるようにしておく。
ふらつきを改善することで招く効果
安定させることを意識することで疲れにくくなる
普段から腰に疲れがたまっていたり、肩こりが辛くて猫背になっている方もいらっしゃることでしょう。そもそも重心に頭を位置させることも、高い所へ頭を意識することもやりにくい方がいます。まだ、あきらめないで下さい。
姿勢が作りにくかったりどこかに痛みを感じるような方は、次のことをしっかり意識してもう一度試してみて下さい。
運転姿勢を意識するとどこかが辛い方へ
・頭の位置を意識する際に、どこにも力を入れないことを意識しましょう。
・良くない例は、力を入れることで姿勢を作ろうとすることです。
「この辺が真ん中の位置かな」と頭の位置を探す感覚だけで余計な力を入れずに「位置させること」に集中します。
これで、余分な力が抜けることにより姿勢を作り易くなります。
結果として、運転していて肩こりや腰の痛みを感じていたのが、徐々に楽になります。
からだのどこかに辛い場所があったからこそ、運転姿勢にも変化が起きて疲れやすい姿勢をわざわざ取ってしまうことがあります。
首や腰の疲れの先には痛みが待ち構えていますので、是非この記事を参考にして楽な運転を身につけて下さい。
体に標準装備されたショックアブソーバーを使う
背骨のS字カーブを上手に使う
高性能なバイクには、上質なショックアブソーバー(衝撃吸収装置)も備わり路上からの衝撃を吸収してくれます。そうでないバイクの場合、とくに原付スクーターは、やはり大型のバイクなどに比べるとその辺の性能がどうしても低くなります。体の一部を使ってその衝撃に耐えるか、腰を浮かして対応することになります。
実は、低速時に安定させることを意識することで、通常の運転時にも良い効果が出てきます。
頭の位置を意識することで背骨に余裕をもたせる
ということです。どういうことかと言うと、背骨の構造は、積み木を高く積み上げたような状態でつながっています。
真っすぐの一本の棒ではありません。
頭を高く上げようとすると、背骨全体が伸びてS字のカーブは緩くなり、頭を下げればカーブはきつくなります。
頭をちょっと高いところに保つ意識をすることで、下から突き上げられた際に背骨が縮んでS字のカーブがきつくなったとしても許容範囲内で収めることが出来ます。
段差を乗り越えた際に、腰や首にズキッとした痛みを感じたことがありませんか?
背骨のS字カーブがそもそもきつくなった姿勢で運転をしていたということです。
そういった場合、頭の位置を少し高めに意識することで、背骨の動きに余裕が生まれて痛みを回避できます。
このように体は、S字のカーブを柔軟に動かすことによって日常の足元からのショックに対応しています。
言い換えれば、高性能な標準装備されたショックアブソーバーです。
からだに標準装備されたショックアブソーバーをしっかり使いましょう。^^
低速時の安定走行を目指すと、運転が楽になる
低速での安定走行のための意識は、通常の走行でも同じです。低速時と同じように頭の位置を意識することで無駄な力が抜けて疲労の軽減につながります。
運転が安定し、腰や首への負担も減ります。
とっさの時にもバランスを保ちやすく、カーブや小回りの際にも安定します。結果として転倒の予防につながります。
教習所での一本橋の教習は、色々な場面での安定走行の基本だったのですね。
どうしても上半身の力が抜けない方へ
今まで頭の位置を意識するように説明しましたが、中にはどうしても腕や上半身全体に力が入ってしまう
という方もいらっしゃるかと思います。
そんな時は、
下半身でバイクを軽く挟むことを意識すると上半身への意識が減って、腕や首筋への力が抜けます。
脚のどこかで、車体のどこかをはさむ
シートを内ももで挟むか、靴の内側でセンターを挟んでみて下さい。力加減は弱くて大丈夫です。
力を入れて挟むというより、軽く抑える意識です。
足元のステップにセンターがない場合は、
つま先の内側で車体の外側を挟むといった具合でも良いです。
それぞれの原付で足元周りの形は色々です。
センターの出っ張りで足置きが平坦でないと
荷物が積めない!不便!
に感じたこともありましたが、そこに出っ張りがあることで足を意識して運転ができる。
ここに価値を見出せますね。
バイクを快適に乗るための日常的な対策
からだは、毎日変化します。
前日までの疲労が蓄積していることもあります。
結果、筋肉が硬くなり、血流が悪くなり、さらに疲れが取れにくくなります。
筋肉が硬くなったり、疲労がたまることで性能が落ちれば、筋肉が負荷に耐える限界ポイントも下がってきます。
当然、いつも通りに使えなくなってくるわけです。
- しっかり疲労回復させてから乗る
- 乗った後は、体もメンテナンスする
特に、これまでお伝えしてきたように、背骨の柔軟性はバイクの運転には大事な欠かせない要素です。
運転後に腰がつらくなったり、肩が凝ったりした時は、特に背骨の柔軟性を取り戻すような体操やストレッチをしましょう。
疲れている時ほど、
運転時の頭の位置を意識しましょう。
まとめ
私が通った2輪教習では、一本橋を安定させる方法は教わりませんでした。その時に感じた疑問は、ずっと答えが出ないままでした。
もっと早く気付くか、教わりたかったです。
この記事が、
これから免許を取りに行く方や
同じように疑問を抱えていた方に役立てば幸いです。
なお、スポーツ走行や高速走行では、色々な要素を考慮して、それに合った姿勢が求められますね。
ここに記載したのは、
あくまでも街中での走行や超低速走行でのお話であることをご了承下さい。
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